公益社団法人北上青年会議所







理事長所信

 

2020年度理事長

誇り
~揺るぎない大切なもの~

 地域の未来にはどんな人材が必要なのか、人づくり団体として、移り変わる時代の変化に対応してきた北上青年会議所は、今後も追求して行かなければなりません。

 一昨年、北上青年会議所は創立55周年を迎えスローガン「Don`t stop my Love~歩をとめないで~」を掲げ、来る60周年へ向け、変化を恐れず挑戦し続ける決意をしました。昨年は、「RE-BORN~be yourself 自分らしくいるために~」をスローガンとして掲げ、自分自身が“どうなりたいか”“どう生きて行きたいか”を “周りの人との関わり”を通して自分らしくいるために、一人ひとりが自身の「あり方」を明確にし、新たな北上青年会議所として生まれ変わることができました。

 今年度は、昨年示した「あり方」すなわちビジョンへ向かって、地域に「誇り」を持つために具体的な行動を行います。

 誇りとは様々な場面で使われる解釈の多い言葉ですが、私はその人の心の中にある揺るぎないもの大切なものであると考えています。
 そして、地域に誇りを持つ人とは、この地域を愛し地域の魅力を知り地域に必要なものを生み出し発信することが出来る人だと考えます。その人は、多くの人を巻き込み、人から人へ伝播していきます。そういう力を持った人がこの地域に沢山いたら、この地域は活力に満ち溢れた地域になるのではないでしょうか。

 その中で北上青年会議所は、共に地域を考える人たちの先頭に立ち、地域を牽引していく存在でなければなりません。我々が、地域に誇りを持つには、行動の結果を積み重ねることで身に付くと考えます。まずは、自己修練をしながら地域の課題に取り組み、やるべきこと役割役職を自身でなるべき姿をとらえ活動することです。そして、その活動の中で多くの仲間と時には楽しむことを忘れずに友情を育むことです。さらに、そうして得られた経験や知識を活かし、家族や会社地域を導くリーダーとなり成長を続けて行くことです。この積み重ねで地域に誇りを持ち、活動や運動を進めていくことが出来ます。

 本年度は、市民の皆様と共に、地域に誇りを持つ人を増やしていくことを進めて参ります。

 



地域から信頼される公益社団法人として

 北上青年会議所が公益社団法人取得から10年目という節目を迎えました。
 公益社団法人は、公益目的事業を行い不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するとされています。その中で北上青年会議所は、利益の追求を求めた団体ではなく自分たちの地域をより活気のあふれる地域へ、次代の担い手であるこどもたちの育成を行う団体として運動を広げています。そして、これからも北上青年会議所は、公益事業を主とする団体であることに変わりはありません。公益社団法人であるということは、公に認められた団体ということになり地域からの信頼を得ることにも繋がります。北上青年会議所は今後も公益社団法人への理解を深めていく必要があります。

 昨年度は、公益社団法人取得団体として今後も活動を続けて行くために、公益社団法人についてメンバー全員で学び共通の知識を持つ機会と公益社団法人について初めて例会で大きく触れる機会を設けました。
 今年度も財政局を中心に、公益社団法人の維持に努めて参ります。これまでの経験を活かし、今年度は公益社団法人としての自覚を高め、知識を深める運営を行って参ります。これまでの運用の中での工夫を凝らし、各委員会との議案書のやりとりでも各項目への対応をするだけではなく、その後の知識や経験となっていくような対応を行って参ります。そして、規則やルールを見直すことで今後の組織の強化と透明性を高めて参ります。さらに、正会員が公益社団法人取得団体としての理解を深めることで団体としての今後の方向性を考えるきっかけを持つと共に、地域から信頼される公益社団法人の確立に繋げます。

 

組織の未来を見据えて行う仲間づくり

 13年前私が入会した時に80名だった北上青年会議所の正会員は、2020年度は52名のスタートとなりました。正会員数の減少は一人でも多くの市民の方と共に運動を進めていくこと、また多くの仲間と友情を育むこと、このどちらにもマイナスにしか働きません。

 そして、地域の課題に取り組むには、多くの人的動員と多くの人のアイディアが欠かせません。正会員が増えることは、事業に関わる人を増やす最も有効な方法であります。
 なぜ北上青年会議所が会員拡大を図れていないのかという問題には昨年度から誰のため何のために活動するのか目的意識を持って活動して参りました。今年度は昨年度の意志を引き継ぎ、目的意識を持ち、会員拡大を行って参ります。

 近年、北上青年会議所では10名程の正会員が地域を牽引するリーダーとなりご卒業され、新入会員と入れ替わるという傾向が続いています。これは現在の約20パーセントの正会員が入れ替わっていることにあたります。新入会員が活躍の場を広げていくためには、青年会議所とはどんな魅力のある組織なのか、青年会議所に属するとはどういうことかを知る必要があります。また、全会員が会員拡大に取り組むためにも、5年後北上青年会議所がどうなっているのか、組織の状況を知り組織の未来を考える時期に来ているのではないでしょうか。

 目的意識を持ち、未来を見据えた会員拡大と新入会員の育成は、地域に誇りを持つスタートに立つ人を一人でも多く増やすことに繋がります。そして、未来を見据えることが出来た組織は地域の希望となっていきます。志を同じく運動を展開する仲間を増やし続けて参ります。


 

目標の定まった情報の発信

 与えられた仕事のみを行うのではなく、自分に出来ることを考え能動的に行動すること、仕事や家族、青年会議所でも大切なことです。必要とされるものを捉え行うことは、常にアンテナを張っていないと行うことは出来ません。これを必要とするのは、北上青年会議所では総務広報委員会になります。

 事業や例会の受付・PR・告知・取材も対内外へ周知理解を図り、能動的に行うことで、組織が行う活動・運動がより効果的に広がるための運営へ繋がると考えます。近年では、情報の受発信に多くの選択肢があり簡単に始めることができるので、個人でも沢山のものを取り入れ過ぎてしまっています。現在の組織に適しているものを選択し、決めたことをやり続けることが必要であると考えます。いつでもどこでも情報を得られる時代だからこそ、定期的な発信に大きな意味があり誰に何を伝えるためなのか、ニーズにあった発信でなければ受け取ってもらえないのはこの時代に生きる我々青年なら分かるはずです。そして、情報を得るために必要なことは、足を使い現場に行くことだけでなく会員相互の繋がりを持つことにもあります。情報の受発信を、会員全員を巻き込んで行って参ります。

 また、国連で発表されたSDGsは、持続可能な世界を実現させるために定められた国際社会共通の開発目標であり、特徴的な部分として「経済」「環境」「社会」の3つの観点から持続可能性を測る指標として定められています。日本でもこのSDGsを原動力とした地方創生、強靭かつ環境にやさしい魅力的なまちづくりを推進しており、日本青年会議所でもSDGsを最も取り組む団体を目指して活動を進めています。北上青年会議所の活動にSDGsを取り入れることによって他の団体や市民に対して活動の方向性を示すことになり、我々の活動に対して多くの共感や理解を生むことに繋がります。まずは、SDGsとは何なのか、SDGsに取り組むメリットについて組織全体で理解する必要があり、今後取り組んでいく活動に繋げるための機会を設けて参ります。

 本年は、これまで築き上げてきた経験や知識を活かしながらやり続ける総務広報活動を行い、地域に誇りを持つことに繋げて参ります。

 

地域の次代を担うこどもたちへ

 活気ある地域の未来には、次代を担うこどもたちに地域を好きになってもらうことは欠かせません。地域というのはそこに住み暮らす人や人の思い、また、そこから生まれた文化や人が守ってきた地域資源で成り立っています。北上青年会議所がこれまで行ってきた地域のこどもたち、我々大人そこにこどもたちにより近い地域の学生を加えた三世代交流はそれぞれの世代の感受性を豊かにし、新たな価値観が生まれるきっかけになります。地域のこどもたちは地域の学生に、地域の学生は大人へ、憧れを抱き目標とする連鎖がなるべき姿を見据えた次の世代の育成へと繋げることが出来ます。そして、地域の文化や地域資源にふれることは地域の特性に興味関心を抱くきっかけになります。

 昨年度、北上青年会議所では、青少年育成事業として、「みんなのキタカミアカデミア~未来を担う子どもたちへ~」を行い、こどもたちが地域に対する興味・好奇心・関心を持ち、人と繋がりを持つ喜びと地域への愛着を抱くための事業を行いました。

 今年度も昨年度の事業を教訓として事業を展開して参ります。地域を出て地域のこどもたちが他の地域の良さを体験し学ぶことで、自分の地域の良さを見つめ直すきっかけを持ち、地域を好きになることに繋げます。そのためにも我々大人は、この地域でしか出来ない人生の中で二度とない貴重な出会いと体験が出来る素敵な思い出づくりの場を提供していきましょう。この地域でしか出来ない地域愛に満ち溢れた忘れられないものとするためには、我々も地域を学び地域愛を深め醸成させていくことが必要です。次代の担い手の育成を地域に誇りを持つことと共に進めて参ります。

 

地域の未来を共に考える人材育成

 青年会議所の人材育成事業は、多くの市民を巻き込むことが最も大切なことであると考えます。この活動の中で、地域に興味関心がある人や地域を良くしたいという思いを持った人との出会いや関わりが、新たな価値を生み出し個人の成長へと繋がっていきます。そして、その集まりが仲間となり一つのことに同じ目的を持ち取り組むことが出来た時、個人では成しえない新たな成長へと繋がります。その成長から生まれた繋がりは、この地域により良い未来をもたらせてくれます。そのためにも、我々北上青年会議所はその繋がりの中で、地域を誇れる人を一人でも多く増やし続けて行く必要があります。

 昨年度、北上青年会議所は地域との連携を図り、青年会議所のまちづくり運動を推進するためには長期計画が必要であるという考えを基に一年目をスタートしました。そこでは、市民との関係性が向上し市民と共に進むべき明確な展望を見出すべく、3年継続事業を見据えたテーマ「根拠に基づき論理的に課題を解決し思い描くビジョンに向かって行動出来る人材の育成」を掲げ、論理的な視点で物事を判断し課題解決方法を導ける人材の育成を図って参りました。ここでは、事業を行う上での事業企画立案、事業参加者募集、事業実施、事業成果検証この4つの行程の事業企画立案を行い、継続して行われる事業参加者募集を行い、WAKE UP HEROESと題して何かにチャレンジする人をHEROと呼び、個人のまちづくりへの意欲向上のきっかけづくりや個人の能力を高めることが出来ました。

 二年目の今年度は地域の持つ力を参加者全員と共に学び地域を誇りに思う参加者へと人材育成を進めていきます。そのためには、地域を知り地域を愛し地域に必要なものを感じ取り生み出し発信できるための取り組みを行って参ります。そこでは、一年目に行われた事業参加者募集を引き続き行い、より多くの仲間と一体感を持って進めて参ります。そして、個人としてのHEROから地域のHEROESへ進化を遂げ、より多くの人を巻き込みながら地域に誇りを持つ人を増やして参ります。


 

「鬼っジョブ~北上おしごとパーク~」を持続可能な事業へ

 我々大人は地域のこどもたちの将来に何ができ、何を残せるのでしょうか。地域の大人もこどもたちもこの地域に夢と希望を持ち、地域には沢山の可能性があることを知ってもらう必要があります。

 2013年度から北上青年会議所で継続的に行われてきている「鬼っジョブ~北上おしごとパーク~」は8年目を迎え今年度も開催を予定しております。この事業は、地域の企業が地域のこどもたちのために職業体験を行う事業として北上青年会議所の主催でスタートし、2012年度に北上青年会議所の事業から生まれたタウンラボ・きたかみと二団体で共催しております。現在では、450名の参加定員が数時間で埋まるほどの地域に求められる事業となりました。

 私は2018年度2019年度と続けてこの事業の担当副理事長として関わらせていただきました。2018年度には、二つの団体の距離があることや北上青年会議所会員の事業への知識不足、また、地域から求められているのにゴールの見えない継続事業の葛藤を感じました。そこで、2019年度、10年継続という目標を掲げ能動的に会議へ参加し交流をし、共に今年度の開催を考えていくところから関わらせていただきました。そこで、タウンラボ・きたかみメンバーと信頼関係を深めることができました。また、近年続いている共催に対しても共通の認識を持ち更に関係性を向上させることが、10周年継続には必要不可欠であると気づくことができました。さらに、「鬼っジョブ~北上おしごとパーク~」発足の成り立ちを知らない正会員も多くなり、なぜ継続的に行われているのか事業への知識を深め理解を深めて当日の参加へ繋げる必要があります。

 次なるステップには新たな取り組みを行い、参加者満足だけでなく運営側の満足に繋げるための進化や変化が必要であると考えます。1000人を超える事業規模からしても、早期に計画を行って北上青年会議所からアクションを行います。
 本年度は、「鬼っジョブ~北上おしごとパーク~」が10周年まで進化し続ける持続可能な事業へと踏み出して参ります。地域の大人は地域のこどもたちに未来の姿を重ね、地域のこどもたちは地域の大人に憧れを抱き目標とすることで、地域を誇る人を増やして参ります。


 

地域に必要とされる一人ひとりの誇り

 地域に誇りを持つ人が増えると、その人が持つ地域愛から自ら地域を発信し地域には活気が溢れ地域に共に暮らす人はお互いを大切にします。そんな地域を作る一歩が、まずは北上青年会議所正会員が地域を大切に思うことだと考えます。我々一人ひとりの地域への思いが、人から人へ伝播してこの地域を大切にする人を増やすことに繋がります。そして、この地域を誇りに思う人の集まりにすることが北上青年会議所の使命であり、これを実現出来たとき、この地域の未来は明るいものになると確信します。

 まずは、正会員の皆さんは、自分に与えられたやるべきこと役割役職を自分のものにしてください。周りの考えに徹しようとするだけではなく、自らと向き合い信念と理想を持ち自分で今のなるべき姿を持ってください。なるべき姿に対して行った行動の分だけ自身の成長へ繋がります。
 そして、皆さんは職場や家庭、日々の生活の中に青年会議所で得られたものを活かせているでしょうか。送り出してくれる家族、仕事の仲間にとっても皆さんが得られた経験や知識、出会えた仲間は今までの日常に無かった新たなものがあるはずです。一人ひとりが周囲に良い変化をもたらすことがこの地域を良くしていくことに繋がっていきます。

 青年会議所で与えられた役割役職に向き合い成長をして、得られた経験や知識を日々の生活に活かしてください。そして、地域に対する誇りを一人ひとりが持つことが出来た北上青年会議所は地域に必要不可欠な存在になっていると確信します。

 志は同じでも働く職場や家庭環境の違いでそれぞれ思い思いの活動になることは明らかです。それぞれに与えられた環境の中で今までの自分に出来なかったことに挑戦していきましょう。一年は人生の一歩に過ぎないのかもしれません。しかし、大きく踏み出すかそれなりの一歩にするのか進んだ距離の分だけ成長できることは明らかです。そして、40歳の卒業を迎えたときたくさんの仲間に囲まれ、地域、会社、家族を良い方向に導くリーダーとなる。それが青年会議所です。